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長澤知之「nagasa.one man」 ライブ

昨日は、娘と長澤知之のライブへ(Drum-sonにて)。
今週、16歳の誕生日を迎える娘のバースデープレゼント。
娘は、服やモノより、大好きな人のライブをリクエスト。
そんなところもいいな、と親バカながら思います。
おまけに彼のCD2枚も付けてあげることにしました。

長澤知之を見るのは二度目。
去年のMUSIC CITY TENJINで初めて見たっけ。
スキマスイッチや山崎まさよしなどの所属するオーガスタの新人。
アコースティックギターの弾き語りが彼のスタイル。
かなり独特の曲と声。好き嫌いがハッキリ分かれるタイプ(笑)。
私はあまり興味がなかったけど、娘はハマッたらしい。

小さなライブハウスは久しぶり。
大きなホールと違って、アットホームな雰囲気でこれもいい感じ。
娘は、さっさと2列目辺りをゲット。私は、のんびり後方で見ることに。
お客さんもみんな、ドリンクを飲みながらリラックスしてライブを待ちます。
照明やPAも、もちろんプロなんだけど、どこか手作り感が漂っていて
派手なコンサートに慣れた目には、とても新鮮。
あったかくていいな、と嬉しくなります。

娘のお付き合いだから、とあまり期待していなかったライブ。
それが思いのほか良くて、嬉しい誤算でした。
今回は彼の初のワンマンライブ。東京・大阪・福岡の3ヶ所。
ちなみに長澤くんは福岡出身のアーティスト。
地元ならでは、の知り合いやお友達も来ていたようです。
彼もとてもリラックスしていたみたい。
弾き語りのイメージが強かったけど(しかもちょっと暗めな。笑)
半分以上がバンドとの演奏で、それにびっくり。
わりと明るい曲も多くて。
でも、彼の真骨頂はやっぱりギターの弾き語り。
一番、彼らしい感じ。
彼のデビュー曲である「僕らの輝き」。
この曲は、少しアレンジを変えて二度歌ってくれました。
この曲は、私も以前から「いいな」と思っていた曲。
生で聴いて、心に沁みこんで来る彼の声、歌詞に感動しました。

アンコールを待つ間、誰からともなく、その「僕らの輝き」を歌い始め・・・
だんだん周りのみんなも一緒に歌い出して・・・。
大合唱になった時は、ちょっと鳥肌が立つほどでした。
それに応えて出て来た長澤くん。
そんなことは初めてだったようで、かなり感激していました。
それはそうだよね・・・。

アンコールでは客席から「ありがとうー」の声が飛び交い、
下を向いて「そんなことない」っていうように、ただ首を降り続けていた長澤くん。
感極まって涙していたそうです。
彼のピュアが伝わって来ました。
「ありがとうー」とアーティストとファンが言い合えるライブ。
そんな素敵なライブはないな、と私もジーンとしました。
長澤くん、素敵なライブをありがとう! 娘にも感謝。
これからも頑張って欲しいな、と思います。
光へのメロディに向かって。


「僕らの輝きって午後九時の夜空みたいなモノ
街の灯りの外に在って
街の中からじゃ見えないモノ
時々見失って溜め息の雲に隠れても
響き渡る光へのメロディ

君へのこの思いを詩にすれば五文字で終わるけど
それほどに短くって てらいが無くても輝くモノ
時々「分からない」って君はふてちゃうこともあるけど
これが僕の光へのメロディ

来週も再来週も日曜の終わりは月曜の足音
また頬杖を突いて同じ窓を眺めるのかなぁ・・・
どれくらい泣きじゃくっても
どれくらい暗く閉ざされても
君にもある光へのメロディ

僕らは1つの愛になる
ご覧、今目に見えなくても
日差しのように照らし出すから
望めば望むほど君は今日を
もっともっと生きたいと思うはず

一夜のアバンチュールの出会いなんか
僕は要らない
心が赤の他人のキスなんか欲しくはない
この世の次元内での恋愛とは違うんだよ
僕と君の光へのメロディ

何にも悲しくないけれど
アクビだなんてうそぶく僕
人生そんなに暇じゃないね
取り戻せない空を追うよりも
さあ朝日を見に目を覚ますんだ

僕らは1つの愛になる
ご覧、今は渇いていても
雨のように心が満ちるから
願えば願うほど君の明日は
ずっとずっとより良くキラメクはず

一夜のアバンチュールの出会いなんか
僕は要らない
心が赤の他人のキスなんか欲しくはない
この世の次元内での恋愛とは違うんだよ
僕と君の光へのメロディ
僕と君の光へのメロディ
僕と君の光へのメロディ」

(僕らの輝き/ 長澤知之)

# by minamikaze0530 | 2007-07-01 15:11  

BRAND NEW MEMORIES

6月27日は、父の命日。
あれから17年が経っていた。
あの日は、静かに優しい雨が降っていた。

最大の味方を失った日から、きっと私の孤独は始まった。
あれから何が変わり、何が変わらなかったのだろう。
長い長い時間、私は何を探し続けたのだろう。
何をしたかったのだろう。
何が欲しかったのだろう。
手に入れたものと失ったもの。

母と、お墓に行った。
ピンクの大きな百合を買って。
父の大好きだった缶ビールを買って。
お墓をきれいにした後、花を供え、ビールを置いた。
手を合わせ、目を閉じる。
父に、たくさん話したいことがあった。
背中越しに「今日は長いね」と笑う母の声が聞こえても、そのままでいた。

空は霞んでいたけれど、父の愛した景色がそこから見渡せた。
高台から見下ろす関門海峡。
父の思いをなぞりながら、いつまでもその景色を見ていたかった。
セピア色に変わりゆく思い出。
新しく刻み始めた思い出。
守られている、と思う。

泣いても、笑っても同じように時間は流れる。
それなら、笑って生きる方を。

そんな私を父は見守ってくれる。これからもずっと。
笑顔でうなづいてくれる。

# by minamikaze0530 | 2007-06-29 14:45  

崩壊と再生

誰だって、自分の弱いところは見せたくない。
見せたら負けだと思っているのかもしれない。
誰に、何に対しての負けかもわからずに。
心を開いているように見せても、一番奥には頑なに閉じた殻がある。
そして、無意識に人の弱いところからも目をそらしている。
人と深く繋がることをどこか恐れている。
それが一番の弱さだと気づかずに。

誰かが弱い部分をふっと見せてくれる時の気持ち。
それがどれだけ嬉しいことかを知っている。
もしも心の醜い部分であったとしても。
それは私を信頼してくれたことだから。
安心して心を預けてくれたことだから。
そして、それを決して裏切りたくないと思う。
聞かせてくれてありがとう、と感謝しながら、
それでも自分が見せるのは、殻の手前まで。
それを強さだと思い込んでいた。

弱さを、甘えを見せようと思って見せる人はあまりいないだろうと思う。
自分で完結しようとして、それでもどうしようもなく苦しくて
小さな隙間を見つけた時に出てしまうものかもしれない。
抑えようとしても、自分の中からぽろぽろと零れ出してくる言葉や、涙・・・。

見せてくれた人がいた。
それを愛おしいと思う私がいた。
ひとつ、近づけた気がした。

それでも自分の殻は守り続けていた。
何年も、何十年も守り続けた殻。
その人と話していて、ふと気づいた。
自分でも知らず知らずに、その殻が開いていた。
開けようと思った訳でも、無理に壊された訳でもなかった。
見せようとも、見せまいという意識さえなかった。
ただ話し続けていた。まるで世間話をするように。
そんな自分に気づいた時、どんなに驚愕したかわからない。
自然に崩壊した殻は、静かにその全てを私の中から出した。

その後に訪れた気持ちを、どんな風に言えばいいのだろう。
何も残っていなかった。
何も考えなかった。
ただ、真っ白な空間だけが心に残った。
小さなシミひとつない、初めて心が生まれた時のような。

口先だけでない、本当のリセットがその時に出来た気がした。
受け止めて、受け止められて。
支えて、支えられて。

何をしていても、誰といても決して消えなかった気持ち。
一生、胸に抱えて生きていくのだと思っていた。
弱さや醜さ、不安、苦しみ、悲しみ、寂しさ・・・。
自分の一部分にさえなっていたものが、今はもうない。
そこは、今、温かな光で満たされている。

何かを捨てなければ、何かを手に入れることは出来ない。
また、それを知った日。

弱さを見せること、それも強さ。

# by minamikaze0530 | 2007-06-25 16:17  

STORIES...

静かに降り続く雨。
本を手にしたけれど、結局ぼんやり雨を眺めている。

自営業だった両親は日々の仕事に追われ、子供にあまりかまってやれなかった。
唯一、寝る前に母に本を読んでもらうのが嬉しかった。
その頃、読んでもらったのはどんなお話だっただろう。
いつでも情景がぱぁっと浮かんで、わくわく聞いていた気持ちを覚えている。
お話を聞きながら眠ることが出来なくて、結局いつも最後まで読んでもらっていた。
そして、そのお話を繰り返し想像しながら眠った。
きっと、お城や王子様やお姫様の出てくるお話。

3歳になって字を読めるようになると、自分で本を読むようになった。
自分達があまり本を読む習慣のなかった両親は喜んだ。
たくさんの本を私に与えてくれた。
世界の文学全集や図鑑や童話シリーズ。
順番に読むのが楽しみだった。
本だけはいくらでも買ってもらったと思う。
その年齢には難しい物語も、どんどん読んだ。
まだ知らない世界中のお話、旅の話、悲しい話、ちょっと怖いお話。
外で遊ぶのが苦手だった私の世界は頭の中で広がった。
本だけが、いつでも私の友達だった。

父の経営するバイク屋の二階に、私達は住んでいた。
思い出すのは、いつも夕暮れ。
6畳くらいの部屋。二段ベッド。生まれたばかりの弟。
オレンジの西日がいっぱいに入る部屋だった。
その中で電気も点けず、私はひとりで本を読んでいる。
テレビも付けず、音楽ももちろんない。
聞こえるのは、バイクのエンジンの音。お客さんとの笑い声。
私は、いつもひとりで本を読んでいる。
晩御飯の支度をするために戻って来た母はいつも私を褒めた。
「お姉ちゃんは(母は私をこう呼んだ)、一人で大人しく出来て、本も読めてえらいね」と。
褒められれば褒められるほど、私は「いい子」になった。
甘えることの出来ない、わがままも言わない「いい子」だった。

何かを知りたい時、全ては本が教えてくれた。
本には何でも答えがあった。
本を読み、考え、生きて来た。
幸せな時も、泣きたい時も、本を読んだ。
本を読んでいる時は、悲しい気持ちも、寂しい気持ちも忘れられた。
それは悪いことじゃなかったと思う。
本という世界を与えてくれた両親には今も感謝している。

3歳の私は、寂しいという気持ちを知っていただろうか。
たくさんのお話を読む中で、寂しいという気持ちの意味を知っただろうか。
その時の自分の気持ちに付ける名前。
「いい子」と褒められ続ける言葉の本当の意味を知っただろうか。
「いい子」であり続けた私は、やっぱり知っていた気がする。
「いい子でなければ愛されない」と。

出来ることなら、3歳の私のところに行って本を読んであげたいと思う。
膝に抱えて、頬を寄せて、頭を撫でながら。
私の作った楽しくて幸せなお話を。
あの西日の射す小さな部屋で。

本が教えてくれなかった、たったひとつのこと。
言葉では決して表すことの出来ない「温もり」。

そしてそっと内緒話で教えてあげたい。
「41歳のあなたは、幸せでいるよ」と。
「もう寂しくないよ」と。

雨は上がったみたい。
私が次に読むのはどんなSTORYだろう。

# by minamikaze0530 | 2007-06-21 15:53  

live K tour 2007~music in My life~(福岡) 前編

6月18日(月) 福岡国際会議場でのKくんのライブ。
Kくんがデビューして3年目。
ずっと見守って来たKくんのライブは、それでも参加する度にドキドキ。
個人的に最近いろいろあった私は、何故かライブ前から泣きそうで。
幸せなこと、苦しいこと、迷っていること・・・。
自分を見失いかけていた私は、とてもKくんの歌を求めていた。
Kくんの声、歌は、いつも何かを心に刻み付けてくれるもの。
このタイミングでKくんの生声を聴ける幸せに感謝。

18:30ジャストに始まったライブ。
今日のKくんは、黒のトレンチコート、黒のスリムジーンズ、黒のゴツいブーツ。
細いKくんが、さらに精悍に見えてカッコ良さ全開。
バックのメンバーもお馴染みのメンバーで、ほっとする嬉しさ。
1曲目は予想通りの「Music in My Life」!
絶対来ると思ったんだ。これがなくちゃ始まらない!
前回のツアーでも聴いたけど、この曲はライブでより輝く曲。
福原さんのギター、最高でした。
「Thirsty」「I Like it」と、セクシー系の歌が続く。
Kくん、大人っぽくなったなぁ・・・としみじみ。

ここで簡単なMCをしながら、ピアノに移動したKくん。
コートを脱いで、黒のラメ入りシャツに。
シンディ・ローパーの名曲のカバー「True Colors」、いいなぁ。
と油断してたら、続けて聴こえて来たのはあのイントロ!
Kくんのデビュー曲「OVER...」・・・絶句。
こんな早くやっちゃうか。そうか、やっちゃうか・・・。
この曲は、デビュー当時から見て来たファンにとっては、かなりヤバイ曲。
何がヤバイって、まだ売れてなかったKくんから知っているだけに
今までのことが走馬灯のように思い出され、涙腺直撃の曲。
いわゆる親心直撃とも言うか・・・(笑)
「よくここまで来たねえ。頑張ったねえ・・・(ウルウル)」みたいな、ね。
まだ5曲目、と思いながらも、やっぱりこらえきれず涙は勝手に出てくる。
「The Day」は少し喉が苦しそうながらも、大サビも地声で乗り切ったKくん。
さすがプロ。

ここで前に出て来て、スツールに座るKくん。
トークも交えながら、数曲を熱唱。かなり聴き応えありコーナー。
「Angel」「Back At One」「Stay Right Here」「Bridge Over Troubled Water」・・・
そして「sunshine」「朝の光、風の匂い」と続きます。
この辺り、ピアノに戻ったかどうかちょっと記憶が曖昧(笑)。
途中で「暑いですねー」と言いながらシャツを脱ぎかけては止め・・・客席は絶叫(笑)。
「脱いでー!!」(って、アブナイな・・・)
Kくんも「エッチー!」とか言いながらも嬉しそうにニヤニヤ。
相変わらずだな、君は(笑)。
結局、脱ぐことになるシャツ。その下は、さらにラメでキラキラの黒Tシャツ。
深めの襟ぐりにドキドキ・・・(笑)

そして!盛り上がりタイムー!きゃー♪♪キターーー!!!
ハンドマイクでエリック・クラプトンの名曲「Layla」
これも個人的にたまりませんでした(笑)
ロッド・スチュワートの「Da Ya Think I'm Sexy ?」は持ち歌状態。
「Blue」「Last Love」と一気に責めて、Kくんも客席も汗だく。
こうして本編は終了。

アンコールで、上下真っ白の衣装で一人登場したKくん。
ピンスポの中、まるで王子様のよう。
ゆっくりとピアノの前に座り、深呼吸をひとつ。
演奏されたのは・・・「Beyond The Sea」
わ、と思った瞬間に、零れ落ちる涙・・・。
この曲は私がKくんの歌で一番好きな歌。
思い入れも思い出もあり過ぎる歌。

「ただ会いたくて ただいとしくて ひとりであの海越えてきたんだ
楽しい時間はこれからだろう ふたりで時を刻もう」・・・
(Beyond The Sea/ K)

ひとつひとつの言葉をかみしめて、ただ涙をこぼしながら聴いていた。

歌い終えたKくんが語り始める。

「この曲は、僕にとってとても思い入れのある曲です。
日本でデビューが決まって、ひとりで韓国から海を越えてきた。
この歌詞のように、仲間も友達もいなかった。
ただ僕を待っているみなさんに会うために来た・・・。
今の僕はこうしてみなさんに愛されているけれど、
いつでもこの時の初めての気持ちを、始まりの気持ちを忘れないでいたい。
僕にとって始まりの曲であり、応援歌でもあります。」

そんなKくんの気持ちと自分自身の気持ちがリンクして、トークなのに涙。

アンコール2曲目は「Only Human」
Kくんの静かな静かなピアノと、祈りのような声。
この歌を歌えるのは、Kくんしかいない。
今までに何百回、何千回聴いただろう・・・。
それでもこんなに涙が流れるのは何故なんだろう・・・。
Kくんの声が体中に静かに沁みこんで来る・・・
そして魂に辿り着く時、私の真ん中に真っ白な光が灯る。
その打たれたような感覚。
この歌は、歌という次元を遥かに超えたもの。
私をゼロに戻してくれるもの。真っ白に染めてくれるもの。
どうしても必要なもの。

エンディングが終わっても、静寂というエンディングが続く・・・
客席は雷に打たれたように静まり返り、長く長く続く拍手。
この曲はいつもそうだけれど、今回の拍手は今までで一番長く感じた。
拍手が消えかけるとまた起こり・・・ずっとずっと続いた。
Kくんはそれを黙って見たあと、そっと頭を下げた。


live K tour 2007~music in My life~(福岡) 後編へ続く・・・

# by minamikaze0530 | 2007-06-20 15:32